第24 回 イスタンブールでマハラジャ気分

高級ホテルと見紛うほどの豪華絢爛ラウンジ

フラッグ・キャリアのハブ空港にあるラウンジはだいたいゴージャスである。これまでに行ったことがある中で素晴らしかったのは、日本航空の成田空港ラウンジ、大韓航空の仁川空港ラウンジ、キャセイパシフィック航空の香港空港ラウンジ、ブリティッシュ・エアウェイズのロンドン・ヒースロー空港ラウンジ、ルフトハンザドイツ航空のフランクフルト空港ラウンジである。

JALのサクララウンジで無料のマッサージを受けながら、「こんなことしとるから経営破綻するんや」と思った。正統派の和朝食もカレーもすべておいしい。大韓航空の仁川空港ラウンジは、ハイアットリージェンシーホテルの料理が出る。せっかくだから韓国料理をいただきたいとも思うが、正統派の洋食である。キャセイパシフィック航空の香港空港ラウンジは、注文を受けてからゆで始め、できあがったらアラームで知らせてくれる中華麺が最高だ。ブリティッシュ・エアウェイズのロンドン・ヒースロー空港ラウンジは、ヨーロッパらしくワインとチーズが豊富に取り揃えられている。

ルフトハンザドイツ航空のフランクフルト空港ラウンジには、ファースト、セネター、ビジネスと3種類ある。セネターを利用して大満足だったが、もしビジネスだったら、こんなに激賞していないかもしれない。

シンガポール航空のチャンギ空港は、自社会員とスターアライアンス会員のラウンジが別だ。水が高いシンガポールだけあってスターアライアンスラウンジにはシャワーさえもないが、まだ見ぬクリスフライヤーラウンジは入り口から察するに相当すごそうだ。

逆にお粗末なのは、ユナイテッド航空のヒューストン・インターコンチネンタル空港ラウンジ。いつも混雑していて席がない。機内食と同じく、食事がまずい。サンフランシスコ空港のラウンジもひどいので、ユナイテッドに乗るときもシンガポール航空のラウンジに避難している。同じアライアンスであれば、他社のラウンジも利用できるのだ。

幸いロサンゼルス空港のスターアライアンスラウンジは、ニュージーランド航空が運営しており、ベストアライアンスラウンジ2015に選ばれるほど居心地がよい。しかし、ターキッシュ・エアラインズのアタテュルク空港ラウンジに勝るものはない。広さは3000㎡と世界最大級。温かいトルコ料理、オリーブの実や伝統菓子の数々。少しずつ食べてもとても全種類は食べ切れない。まさに王様になった気分が味わえるラウンジである。

片岡恭子(かたおか・きょうこ)/プロフィール
1968年京都府生まれ。同志社大学文学部社会学科新聞学専攻卒。同大文学研究科修士課程修了。同大図書館司書として勤めた後、スペインのコンプルテンセ大学に留学。中南米を3年に渡って放浪。ベネズエラで不法労働中、民放テレビ番組をコーディネート。帰国後、NHKラジオ番組にカリスマバックパッカーとして出演。下川裕治氏が編集長を務める旅行誌に連載。蔵前仁一氏が主宰する『旅行人』に寄稿。新宿ネイキッドロフトで主催する旅イベント「旅人の夜」が7年目を迎える。ロックバンド、神聖かまってちゃんの大ファン。2015年現在、47カ国を歴訪。処女作『棄国子女-転がる石という生き方』(春秋社)絶賛発売中!

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