第1回 ノルウェーの物価、どれくらい高い?

牛乳(1リットル) 16.10クローネ(約206円)
タマゴ(12ケ) 32クローネ(約410円)
牛ひき肉(400グラム) 39クローネ(約500円)
サーモン切り身(冷凍、4切れ) 78.50クローネ(約1,006円...
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ノルウェーはEUに加盟しておらず、独自の通貨「ノルウェークローネ」を採用している。補助通貨は「オーレ」

牛乳(1リットル) 16.10クローネ(約206円)
タマゴ(12ケ) 32クローネ(約410円)
牛ひき肉(400グラム) 39クローネ(約500円)
サーモン切り身(冷凍、4切れ) 78.50クローネ(約1,006円)
キュウリ(1本) 17.90クローネ(約230円)
ニンジン(1キロ) 20.90クローネ(約268円)
コーラ(500ml)16.90クローネ(約217円)
ビール(500ml)29.90クローネ(約383円)

ある日のレシートから、食料品の価格を抜き出してみました。物価の高さで知られるノルウェー。いかがですか? 高いでしょうか? それほどでもないでしょうか?

ダントツで「高い!」と感じるのが、ビール。コーラもなかなかのお値段ですね。このコーラも、スーパーだからこの価格。コンビニで買おうものなら、25クローネ(約321円)にまで跳ね上がります。野菜や牛乳はわりあい手ごろですが、ノルウェー特産のサーモンはかなりのお値段です。

食料品以外の価格はどうでしょう。

トイレットペーパー(6ロール) 35.90クローネ(約460円)
ティッシュペーパー(1箱) 16.90クローネ(約217円)
シャンプー(250ml) 33クローネ(約423円)

ガソリン(レギュラー1リットル) 14.15クローネ(約181円)
バス・地下鉄初乗り(オスロ) 28クローネ(約359円)

紙類はかなりの高額です。価格のせいもあるのか、ノルウェーではティッシュペーパーは一般的ではありません。出かけるときにポケットティッシュを持つ習慣がない上、自宅にもティッシュがないことがほとんど。鼻をかむ時はなんと、トイレに行ってトイレットペーパーでかむのです!

ガソリンも高いですが、公共交通機関の高さには絶句。この価格は大都市オスロのものですが、私が住んでいる北の果てともなると、市内バスは一律35クローネ(約449円)です。

さらになんといっても高いのが、外食です。軽く食事をしようと思っても、100クローネ(約1,282円)以下のメニューを探すのは至難の業。ビールジョッキ1杯が60クローネ(約770円)前後、ワインはグラス70クローネ(約898円)前後から。お腹いっぱい食べて飲んで、というのは、ノルウェーにおいてはかなりぜいたくなお話です。

この高い物価のわけには、高い税率があります。消費税はなんと25%。食料品については14%と少し低めの税率が適用されていましたが、2012年から15%に引き上げられました。電車やバスなどの交通機関、ホテルなどに関しては、8%です。

例えば、レストランでパスタを食べるとします。パスタの材料には15%の消費税がかかっています。その上、レストランでの支払いにも25%が課税されます。人の手を経れば経るほど、まるで雪だるまのように価格が釣りあがっていくのです。

こんな「高い」国、ノルウェーで、人々はどのように暮らしているのでしょうか。次回以降、その実態をお伝えしていきます。

(2012年1月10日のレート、1ノルウェークローネ=約12.82円で計算)

御供理恵(みともりえ)/プロフィール
2010年よりノルウェー北部のアルタ在住。高い物価にもすっかり慣れ、ドキドキせずに買い物できるようになった。数年前までは、1ノルウェークローネ=約20円。円換算した価格は現在の1.7倍程度だった。その頃から比べれば安いもの! ウェブサイト:Arctic Rainbow

以上