203号/凛福子

訪日外国人観光客の数が記録的に伸び、2014年には年間訪問者数が過去最高を記録。政府による外国人観光客誘致の動きとしてのビザの緩和策などに加え、円安がその後押しとなった形だ。東京の銀座などでは、外国人を見かけることが明ら...
LINEで送る

訪日外国人観光客の数が記録的に伸び、2014年には年間訪問者数が過去最高を記録。政府による外国人観光客誘致の動きとしてのビザの緩和策などに加え、円安がその後押しとなった形だ。東京の銀座などでは、外国人を見かけることが明らかに多くなったと日々実感するほど。ここ数日は正月を太陰暦で祝うアジアの国々からの訪問客が押し寄せている。特に中国人観光客は団体で訪れ、大人数で賑やかに闊歩しているため、本当に街にあふれているといった印象だ。

中国で春節と呼ばれる旧正月は陰暦をベースにするため、毎年日程が変わる。2015年は2月19日が正月で、大晦日にあたる18日から25日までの一週間が正月休み。ちなみに、2014年は1月31日、2016年は2月8日なので、今年は遅めとなっている。

中国人観光客は外交上の諸問題で一時期すっかり訪日者数が減っていたが、去年あたりからは徐々に盛り返し、今年の旧正月には以前に戻ったどころか、さらに増加したように感じる。友人同士はもちろん、家族連れや親戚一同と見受けられる人々も少なくない。

彼らが目立つのは賑やかさもさることながら、その行動だ。「爆買い」と称される大量消費は目を見張る勢い。特に人気の商品は「安心、安全」な日本の薬や化粧品、そして温水便座だというが、もちろんデパートでの買い物も相当なもので、売上は前年の同じ時期の2倍から4倍と急増。長引く苦戦にあえぐ流通業界にはまさに「春節バンザイ」「お客様は神様です」状態。アベノミクスよりもよっぽど経済効果絶大と言えそうだ。

(日本・東京在住/凛福子)