185号/凛 福子

暑い! とにかく、蒸し暑い! 夏だからあたりまえ、というレベルをはるかに超えているのだ、今年の夏の東京は。8月20日時点で、8月に入って東京の最高気温が30℃にならなかった日はたった1日! 最も気温の高かった日は38.3℃、猛暑日と呼ばれる35℃以上の日が3日、平均気温も蒸し暑いイメージの東南アジア各都市よりずっと高いらしい。

気温もさることながら、体感的、体力的にツライのは湿度。8月は1日平均でも60%を下回る日はなく、60%後半~70%代がほとんど。時間ごとの観測では80%代もザラ、90%以上のこともままある。設定温度を高めの28℃くらいに設定しているとはいえ、ふだんあまり汗をかくことのないたちの私が、クーラーをかけた室内でじっと座って仕事をしていても汗が体をつたうときすらある。

空模様も、朝はモヤッとしていて、日中にカーッと照り、夕方には……夕立というレベルではなく、ときにゲリラ豪雨と呼ばれるスコールをずっとひどくしたような土砂降りがドバーッ! という日も少なくない。これはもう完全に亜熱帯の気候だ。そして、たびたび冠水などの天候被害が報じられる。

異常気象だとか、例年に比べて、という表現をよく耳にするが、もはや「異常ではなく例年通り」の気候になる年などめったにないのではないか? だとしたら、それはもう異常ではなく通常。これがスタンダードになっていくという認識でいろいろな対策を考えなくてはならない時期に来ていると思う。

(日本・東京在住 凛 福子)