第21回 トリプルゴールドカード

ロサンゼルス国際空港スターアライアンスラウンジ

航空会社にはスターアライアンス、スカイチーム、ワンワールドという3つのアライアンスがある。スターアライアンスに加盟しているユナイテッド航空、全日空、シンガポール航空、スカイチームに加盟しているアエロメヒコ航空、大韓航空、ガルーダインドネシア航空にはよく乗るのだが、ワンワールドにはあまり乗る機会がない。

マイレージの有効期限が切れにくいため、スターアライアンスはユナイテッド航空、スカイチームはデルタ航空、ワンワールドはアメリカン航空でマイルを貯めている。同じアライアンスに加盟している他社便のマイルも加算できる。たとえば全日空に乗ってもユナイテッド航空のマイレージカードに加算できるというわけだ。

マイレージ会員はマイルが貯まるにつれてステータスが上がる。上級会員になれば、優先レーンがあるので保安検査の長蛇の列に並ばなくてもすむ。エコノミークラスの料金でプレミアムエコノミーはもちろん、ビジネスクラスにアップグレードされることもある。搭乗までの待ち時間もラウンジでゆったり快適に過ごせる。

上級会員になるための条件として、デルタ航空は自社便に乗らなくてもよいのだが、アメリカン航空は自社便に最低4回乗ることを義務付けている。というわけで、ユナイテッド航空、デルタ航空は上級会員なのだが、ほとんど利用しないアメリカン航空はマイルが十分貯まっているにも関わらず、万年平会員のままである。「399ドル払えば上級会員にしてあげます」というメールがアメリカン航空からしょっちゅう来ているが、それに見合ったメリットがないので払っていない。

3大アライアンスを制覇できない代わりに、アメリカンエクスプレスのゴールドカードを持っている。航空会社ラウンジは出発前しか使えないものがほとんどだが、カード会社ラウンジなら到着後も使える。ファミレスのドリンクバーほどのしょぼいラウンジでも、疲れているときには砂漠のオアシスのようだ。

片岡恭子(かたおか・きょうこ)/プロフィール
1968年京都府生まれ。同志社大学文学部社会学科新聞学専攻卒。同大文学研究科修士課程修了。同大図書館司書として勤めた後、スペインのコンプルテンセ大学に留学。中南米を3年に渡って放浪。ベネズエラで不法労働中、民放テレビ番組をコーディネート。帰国後、NHKラジオ番組にカリスマバックパッカーとして出演。下川裕治氏が編集長を務める旅行誌に連載。蔵前仁一氏が主宰する『旅行人』に寄稿。新宿ネイキッドロフトで主催する旅イベント「旅人の夜」が7年目を迎える。ロックバンド、神聖かまってちゃんの大ファン。2015年現在、47カ国を歴訪。処女作『棄国子女-転がる石という生き方』(春秋社)絶賛発売中!

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