260号/河野友見

間もなく2019年が幕を閉じる。一年とはこうも早く経つものだったかと驚くほど、今年は過ぎ去るのが早かった。

2019年は日本国内では平成の時代が終わり、令和の世となった。その頃ばかりは晴れやかに新たな時代を祝おうという空気が国内には満ちていたが、夏以降は雨や洪水による災害が今年も各地で起こり、海外でも山火事や洪水、地震のニュースが頻発して、地球はどうなっているのだろう、子どもたちの時代に地球はどうなるのだろう、と不安に駆られた。

また、国内では高齢ドライバーに轢かれて親子が亡くなるという痛ましい事故、一人の男の恨みによって36人もの尊い命が奪われた京都アニメーション放火殺人事件など、次から次へと恐ろしく悲しいニュースを目にし、ショックの大きさゆえに、どこか気持ちが落ち込みやすかった。

そんな中で、私個人としての一年は、小学一年生になった息子のサポートに終始追われていた気がする。「宿題やったの?」「明日の準備は?」「これ明日の持ち物なんじゃないの?」ほとんど毎日これらのセリフを吐いていた気がする。息子は学校や学童での新しい生活、新しい先生、新しいお友達……と、目まぐるしくも新鮮な生活に飛び込み、生き生きと毎日を過ごしてこの年末を迎えた。「春になったら新しい一年生が来るから、僕は二年生になるんだ」と、目を輝かせている。いつの間にそんなに自信を培ったのか。いつの間にそんなに出来ることが増えたのか。息子にとっての2019年は楽しい冒険と成長の年だったようだ。もちろん私にとっても、新しい学校のママさんたちや先生方とたくさん知り合えた年だったし、旧知の友人にも多く会えた年でもあった。また、可愛い従妹たちが姉妹揃って結婚式を挙げ、幸せな瞬間に二度も立ち会えることができた。まさに「一期一会」という言葉がぴったりな年だったと思う。

来るべき2020年も子どもたちにとって良い一年であってほしい。そして、それを見守る大人たちにとっても、希望が持てる年であってほしい。そう願わざるを得ない。

この場を借りて、今年一年お世話になった方々に御礼を申し上げたい。そして、2020年も、どうぞ「地球はとっても丸い」をよろしくお願いします。

(広島在住・河野友見)