197号/スプリスガルト友美

8月は我が家では最大のイベントの月。9日が娘の誕生日、14日が結婚記念日なのだ。

娘は今年、6歳の誕生日を迎えた。暑い中、大きなお腹を抱えながら夫と一緒に朝晩犬の散歩に行っていたら、最後の妊婦健診で「もっと安静にしていないと赤ちゃんが出てくるのが早すぎてしまうよ」と注意されたことや、先生の予言通り(?)2週間も早く生まれてしまったことがつい昨日のことのように思い出されるのに、あれからもう6年も経ってしまった! その前日、北京オリンピックの開会式を見ながら、「今日はよく動くな~。開会式の音楽が楽しいのかな」などとのんきなことを思っていたが、あれが陣痛の始まりだったなんて今では笑い話だ。

娘の成長よりもっと信じられないのが、今年で結婚12周年だということ。「十年一昔」という言葉があるが、それさえ2年も超えてしまった。思えば、この言葉を初めて聞いたのは、有名な『二十四の瞳』を読んだ小学生の頃のこと。あの頃は十年という長さがとてつもなく長いものに感じられたけれど、最近では本当にあっという間に過ぎてしまう。

そういえば、この『地球はとっても丸い』も、もう活動10年目だという。初期の頃から書かせていただき、ライターとして育てていただいた私には、大変感慨深い。

毎日の忙しさにかまけて、娘の成長も日々の幸せもうっかり見逃してしまいそうになる今日この頃。もっと一日一日を大切に過ごしていきたいと改めて感じた。

(ポーランド・ポズナン在住 スプリスガルト友美)