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才能を育て、発掘するタレントショー(在米国・ミシガン州)/椰子ノ木やほい

 年に一度、小学校からハイスクールに至るまで、各学校では、「タレントショー」と呼ばれる行事が催される。楽器演奏、手品、コメディ、ダンス、芝居、歌などジャンルを問わず、「ぼく、わたしにはこんな才能があります」という何かがあれば誰でも参加できる。

 

 学校行事とはいうものの、教育的な内容の必要はなく、ロックありヒップホップありと寛大だ。個人でもグループ参加でもかまわない。「これはスゴイ!」というものから、「これってほんとに才能って言える?」というお笑いものまで、子どもたちは大観衆を前に、スター気取りで見せる、聴かせる、うならせる。

 

 今ではハイスクールに通う、将来ミュージシャン志望の我が息子も小学校時代から毎年、自分の"才能"をひけらかしている。「能ある鷹は爪を隠す」という言葉を知らないらしい。

 

 何しろ、各ハイスクールの優勝者が、学校代表として競う郡のタレントショーともなると、スポンサーから優勝者に500ドル、優勝者を輩出した学校に2万ドルの賞金が授与されるのだから、爪を隠している場合ではない。学校にとっても、優れた才能のある子どもは"金のたまご"と化す。

 

 ひょっとすると、将来世界に名をとどろかせるようなスーパースターも、こうした機会から花開くのかもしれない。

 

【朝日小学生新聞「朝日おかあさん新聞」掲載】

 

 

 

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