学校に僕のママがいる!(在米国・ロサンゼルス )/伊藤葉子
こちらの学校は、父兄の奉仕活動(ボランティア)によって支えられる。学校行事の準備や主催はもちろん、スポーツチームのコーチを親が引き受ける。実際に授業に入って先生の手伝いをすることまである。パパも大活躍。
フルタイムで働く父兄は、昼休み時間や有給取得により奉仕活動に参加しているようだ。
子どもが通う幼稚園から中学までの私立の一貫校では、1年に20時間のボランティア活動参加が義務付けられており、達成しないと罰金になる。実際に参加する前に、指紋登録、肺結核の検査、インターネット上で子ども虐待に関するクラスを取得しなくてはならない。
私は週に数回、昼休みの監視係をしている。幼稚園から小学校低学年の子どもが、ちゃんと座って昼食をとるように見守る。その後、子どもが校庭で安全に遊んでいるかを監視する役目だ。お弁当箱を開けたり、飲み物の蓋を取ったり。そして子どもと一緒にブランコに乗って、砂場でお城を作ったりしていると、あっという間に活動の1時間が終わる。
一般的に親の奉仕活動への参加度が高い学校は、優良校だといわれている。親には負担ではあるが、学校での子どもの様子を見る機会が増えるという利点ではある。
【朝日小学生新聞「朝日おかあさん新聞」掲載】